
信玄の館跡から、湯の町と陣中の鍋へ。甲府を歩く一日
甲府駅の北に建つ武田神社は、武田信玄の父・信虎から子の勝頼まで、三代が暮らした館の跡に建てられた神社です。いまも境内に堀や石垣が残ります。館跡から信玄の寺、信玄が傷を癒したと伝わる湯の町へ。信玄の足跡を一日でたどり、夜は陣中食と伝わるほうとうを選ぶ旅です。
基本
所在地 甲府は山梨県にあります。

旅の輪郭
舞台は甲府駅の北口側と南口側、そして湯村温泉です。武田神社は北口側、甲府城跡の舞鶴城公園は南口側にあるので、午前を武田神社と甲斐善光寺に、午後を南口側の城跡にあて、夕方に湯村温泉へ向かうと考えると組みやすくなります。武田神社の宝物殿は水曜日、城跡の稲荷櫓・鉄門は月曜日が休館です。渓谷の御岳昇仙峡は、この記事では「もう一日足すなら」として後半に分けています。
信玄の館と寺、そして湯の町
三代の館跡に建つ社──武田神社
武田神社は、甲斐武田氏の信虎・信玄・勝頼の三代が居館とした躑躅ケ崎館の跡に創建された神社です。館跡は昭和15年(1940)に国の史跡に指定されました。境内には当時をしのばせる堀や石垣が残ります。入口の橋を渡る前に、その石垣に目を向けると、ここが神社である前に館だったことが分かります。
境内には、いまも御神水が湧く「姫の井戸」と、金運を招くと伝わる「三葉の松」があります。社殿に参拝したあと、この二つを探して回ると、館の暮らしと言い伝えの両方に触れられます。宝物殿を見るなら、休館日と受付の時間を下の表で確かめてください。
| 休業日 | 宝物殿は毎週水曜日休館 2026-09-22確認[2] |
|---|---|
| 料金 | 宝物殿は大人500円、小人(小中学生)250円 2026-09-22確認[2] |
| 営業時間 | 境内拝観自由。各受付8:30〜17:00、宝物殿は9:30〜16:00 2026-09-22確認[2] |
| 見どころ | 菱和殿(りょうわでん)の天井画には、山梨県内で見られる草木・禽獣やキノコが描かれている 2026-10-06確認[3] |
戦火から本尊を移した寺──甲斐善光寺
甲斐善光寺は信玄が創建した寺です。川中島の戦いのころ、信玄は長野の善光寺が戦火に遭うのを心配し、本尊の阿弥陀如来をはじめ、諸仏や寺宝を甲府に移しました。館跡で信玄の暮らしの場を見たあとに訪ねると、戦の時代に寺をまるごと移すという決断の大きさが見えてきます。金堂と宝物殿は拝観料がかかります。

| 料金 | 金堂・宝物殿は大人500円、小学生250円、30名様以上2割引 2026-09-22確認[5] |
|---|---|
| 見どころ | 金堂中陣天井に江戸の希斎という画家が描いた巨大な龍が二匹おり、手をたたくと共鳴が起こる「鳴き龍」 2026-10-06確認[5] |
武田のあとに築かれた城──甲府城跡
駅の南口側に残る甲府城は、武田氏が滅んだあと、豊臣秀吉の命によって築かれた城です。城跡の一部が舞鶴城公園と甲府市歴史公園として開放されています。午前に武田の館跡を見てから城跡に立つと、甲府の中心が館から城へ移った流れを一日でたどれます。公園は常時開放で、稲荷櫓と鉄門には開館時間があります。

| 休業日 | 稲荷櫓・鉄門は月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日、年末年始(12月29日〜1月3日)。公園は常時開放 2026-09-22確認[7] |
|---|---|
| 営業時間 | 稲荷櫓・鉄門は9:00〜16:30(入館は16:00まで) 2026-09-22確認[7] |
信玄の元湯──湯村温泉
湯村温泉は、およそ1200年前に弘法大師が開いたと伝わる温泉郷です。戦国時代、負傷した信玄がこの湯を訪れて治療したことから、「信玄の元湯」とも呼ばれます。江戸時代には葛飾北斎の浮世絵にも描かれました。館跡、寺、城跡と歩いた一日の終わりを、信玄が傷を癒したと伝わる湯にあてると考えると、旅の順番に意味が生まれます。
陣中の鍋と、信玄の名の菓子
甲府で選ぶ一皿はほうとうです。平打ちの太麺を野菜と一緒に味噌仕立ての汁で煮込む山梨県の郷土料理で、峡南では「のしいれ」「のしこみ」とも呼ばれます。甲斐の国を治めた信玄も、手軽に作れて栄養のとれるほうとうを陣中食として好んだと伝わります。
土産に選ぶなら信玄餅。餅にきな粉と黒蜜をかけて食べる菓子で、信玄が非常食にしていた砂糖入りの餅にちなむという説もあります。信玄アイスや信玄プリンなど、信玄餅から派生した菓子もあります。
信玄と由来でつながる味ではありませんが、甲府独自の料理として甲府鳥もつ煮もあります。鳥のレバーやハツ、砂肝、きんかんを甘辛いしょう油ダレで照り煮したもので、昭和25年ごろに市内のそば店で考えられたといわれます。山梨ワインの発祥も甲府市といわれ、明治初期に市内で初めてぶどう酒の醸造所ができました。いまも市内に4つのワイナリーがあります。
過ごし方:北口で信玄を、南口で城を、夜は湯へ
午前は甲府駅の北口から武田神社へ。北口からバスに乗って「武田神社」で降りることも、歩いて向かうこともできます。石垣と堀を見てから参拝し、姫の井戸と三葉の松を探します。続けて甲斐善光寺へ向かい、信玄が長野から移した本尊の話を思い出しながら金堂を拝観します。
昼はほうとうを。信玄の陣中食と伝わる鍋を、信玄の館と寺のあとに選ぶと考えると、一日の話がつながります。
午後は駅の南口側の舞鶴城公園へ。稲荷櫓と鉄門を見て、武田のあとに築かれた城の姿を確かめます。夕方は湯村温泉へ移り、夜は鳥もつ煮と甲府のワインで締めます。
行事に合わせて訪ねるなら、10月24日は第36回甲府大好きまつりと第51回甲府市農林業まつりが同じ日に開かれます。10月17日から26日までは、甲府の街とアートを巡る「雑踏展」2026。日程はこの秋の催しで確かめてください。
もう一日足すなら:昇仙峡と金櫻神社
甲府市の北部にある御岳昇仙峡は、国の特別名勝に指定された渓谷です。花崗岩の断崖や奇岩・奇石が続きます。甲府駅の南口からバスが出ています。10月から11月下旬ごろが渓谷の色づく紅葉の時期で、入り口付近に架かる長潭橋のあたりが撮影の場所として案内されています。
昇仙峡ロープウェイは山頂のパノラマ台を結び、富士山や南アルプスの山並みを見渡せます。金櫻神社は金峰山の里宮として分祀された神社で、江戸時代の初めには甲府城主の祈願所にもなりました。前の日に甲府城跡を歩いていれば、城と山の社のつながりとして読めます。境内の「鬱金の桜」は、淡い黄色の花が咲く珍しい桜で、見頃は4月下旬から5月上旬です。
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この旅の続きを、どこに泊まる?
北口側と南口側を一日で回るなら、甲府駅の周辺が起点になります。前夜に着いておくと、午前を丸ごと武田神社と甲斐善光寺に使えます。
この秋の催し
日程は出典先で最新をご確認ください。
| 10月1日〜11月30日 開催中(2026年) | 昇仙峡の紅葉シーズン 10月から11月下旬頃が渓谷が最も色づく紅葉シーズン。昇仙峡の入り口付近に架かる「長潭橋」付近は紅葉の撮影ポイント。 [8] |
|---|---|
| 2026年10月17日〜11月15日 2026年の開催予定 | 富士山芸術祭2026 2026年10月17日〜11月15日約1ヶ月間開催 [9] |
| 令和8年10月17日(土)〜10月26日(月)10日間 2026年の開催予定 | 甲府の街とアートを巡る『雑踏展』2026 甲府の街とアートを巡る『雑踏展』2026を10月17日(土曜日)から開催 [10] |
| 令和8年10月24日(土曜日) 2026年の開催予定 | 第36回甲府大好きまつり 51回目を迎える今年も、第36回甲府大好きまつりと同時開催 [11] |
| 令和8年10月24日(土曜日)午前9時〜午後4時 2026年の開催予定 | 第51回甲府市農林業まつり 令和8年10月24日(土曜日)午前9時〜午後4時に開催 [11] |
旅支度と出典(営業時間・料金・アクセス・注意)
知っておきたいこと
営業時間・料金・アクセス
金額・時間は確認日時点のものです。出かける前に出典先でご確認ください。
舞鶴城公園(甲府城跡)
| 休業日 | 稲荷櫓・鉄門は月曜日(祝日は開館)、祝日の翌日、年末年始(12月29日〜1月3日)。公園は常時開放 2026-09-22確認[7] |
|---|---|
| 営業時間 | 稲荷櫓・鉄門は9:00〜16:30(入館は16:00まで) 2026-09-22確認[7] |
御岳昇仙峡
| 概要 | 甲府市北部の渓谷。国の特別名勝に指定されている 2026-09-22確認[14] |
|---|
武田神社
| 休業日 | 宝物殿は毎週水曜日休館 2026-09-22確認[2] |
|---|---|
| 料金 | 宝物殿は大人500円、小人(小中学生)250円 2026-09-22確認[2] |
| 営業時間 | 境内拝観自由。各受付8:30〜17:00、宝物殿は9:30〜16:00 2026-09-22確認[2] |
| 見どころ | 菱和殿(りょうわでん)の天井画には、山梨県内で見られる草木・禽獣やキノコが描かれている 2026-10-06確認[3] |
信玄の湯 湯村温泉
| 見どころ | 1分間に830リットルの温泉が湧き出し、源泉かけ流しの旅館やホテルが多数ある 2026-09-22確認[15] |
|---|
甲斐善光寺
| 料金 | 金堂・宝物殿は大人500円、小学生250円、30名様以上2割引 2026-09-22確認[5] |
|---|---|
| 見どころ | 金堂中陣天井に江戸の希斎という画家が描いた巨大な龍が二匹おり、手をたたくと共鳴が起こる「鳴き龍」 2026-10-06確認[5] |
金櫻神社
| 見どころ | 4月下旬から5月上旬に見頃を迎え、淡い黄色・黄金色の花が咲く珍しい「鬱金の桜」がある。 2026-09-23確認[12] |
|---|
昇仙峡ロープウェイ
| 見どころ | 山頂のパノラマ台を結び、富士山や遠く南アルプス連峰を一望できる。 2026-09-23確認[12] |
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甲府城 天守台石垣
| 見どころ | 天守台石垣には、一つの石を二つに割った「兄弟石」がいくつかある 2026-10-06確認[16] |
|---|
仙娥滝
| 見どころ | 地殻変動で生じた断層に水が流れ込んでできた滝で、昇仙峡の最奥部にあり、落差30mを流れ落ちる 2026-10-06確認[8] |
|---|
三代が暮らした館の石垣、戦火から本尊を移した寺、傷を癒したと伝わる湯。そして陣中の鍋。甲府は、信玄の足跡を歩いた一日を、信玄の名の残る味で締められる町です。
20歳未満の飲酒は法律で禁止されています。飲酒運転は法律で禁止されています。
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情報について
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注
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