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兵庫県・淡路島

国生みの島、淡路へ。伊弉諾神宮から、渦潮の旬をたどる旅

『古事記』『日本書紀』が伝える国生み神話で、伊弉諾尊と伊弉冉尊が最初に生んだ島が淡路島です。国生みを終えたイザナギ尊は、淡路島の多賀に「幽宮」を構えて余生を過ごしたと伝わり、その跡に創始されたのが伊弉諾神宮。神話の子・蛭子神にまつわる淡路人形浄瑠璃、水軍の城だった洲本城を経て、10月から11月は「渦潮の旬」と呼ばれる南の海へ。神話が始まる島を、北から南へたどる旅です。

基本

所在地 淡路島は兵庫県にあります。

伊弉諾神宮の拝殿。国生み神話でイザナギ尊が余生を過ごしたという「幽宮」の跡に、最古の神社として創始されたと伝わる
伊弉諾神宮の拝殿。国生み神話でイザナギ尊が余生を過ごしたという「幽宮」の跡に、最古の神社として創始されたと伝わる

旅の輪郭

伊弉諾神宮は淡路島の多賀、あわじ花さじきは淡路島北部丘陵にあります。洲本城跡と、島のだんじり祭りが始まった八幡神社もあります。本編は北から南へ島を移動する二日の旅程で組みました。

国生み神話と、蛭子神をなぐさめた人形

淡路島に始まる国生み──伊弉諾神宮

『古事記』『日本書紀』には、国生みに始まるすべての神功を果たしたイザナギ尊が、御子神の天照大御神に国家統治を委ね、最初に生んだ淡路島の多賀の地に「幽宮」を構えて余生を過ごしたと記されています。その住まいの跡に御神陵が営まれ、最古の神社として創始されたのが伊弉諾神宮の起源と伝わります。

古事記・日本書紀によれば、おのころ島で夫婦となった伊弉諾尊・伊弉冉尊の二柱の神が日本列島の島を次々に生んでいき、最初に生まれた島が「淡道之穂之狭別島」、すなわち淡路島であると記されています。島内には、おのころ島とされる「おのころ島神社」「絵島」「沼島」も点在すると伝わります。朱塗りの大鳥居が目印の自凝島神社の周辺にも、葦原国、天浮橋などの神話伝承地が残されていると伝わります。国生みの物語が、ひとつの神社だけでなく島のあちこちに残っている、と考えると、伊弉諾神宮を訪ねたあとの道すがらも神話をたどる時間になります。

伊弉諾神宮の営業時間・料金
営業時間終日参拝可。社務所は8:30~17:00。
2026-09-14確認[1]

蛭子神をなぐさめた人形──淡路人形浄瑠璃

約500年の歴史をもつ淡路人形浄瑠璃は、太夫と三味線による義太夫にあわせて一体の人形を三人で操る、国指定の重要無形民俗文化財です。淡路人形の元祖・上村源之丞座に伝わる「道薫坊伝記」によれば、伊弉諾尊・伊弉冊尊の子である蛭子神の心をなぐさめるため、西宮戎神社で奉納された人形操りが始まりで、傀儡師の百太夫によって淡路島にもたらされ、この地で広まったと伝わります。国生みの神の子にまつわる芸能がいまも続いている、と考えると、淡路島は神話が祭りや芸能の形でも残る島です。

いま訪ねる場所:水軍の城から、渦潮の海へ

総石垣に築き直された水軍の城──洲本城跡

洲本城は、大永6年(1526)に淡路水軍を率いた安宅氏によって築かれたと伝わる城です。天正13年(1585)に入城した脇坂安治によって、いまに残る総石垣の城に改修されました。脇坂氏が伊予大洲へ移った慶長14年(1609)に事実上廃城となりましたが、その姿はいまも保たれていると案内されています。

洲本のだんじり祭りは、元禄3年(1690)に洲本の船頭・庄次郎が九州から持ち帰り、八幡神社の祭礼に出したのが始まりと伝わります。いまのような「布団だんじり」がつくられたのは明治23年(1890)頃からといわれます。水軍の城が石垣の城へ姿を変えたあと、城下では祭りが始まった、と考えると、洲本の歴史は城と祭りの二つの時間で読めます。

洲本城跡の天守を、石垣の下から見上げる。大小の石を積んだ石垣が手前に続く
洲本城跡の天守を、石垣の下から見上げる。大小の石を積んだ石垣が手前に続く[2]
洲本城跡の営業時間・料金
料金洲本城跡(上の城)は公園施設かつ史跡となっており、常時無料開放している。
2026-09-14確認[3]

渦潮の海へ──うずしおクルーズ

幅わずか1.3km、深さ100m以上のV字型に落ち込む鳴門海峡は、隣り合う播磨灘と紀伊水道の満潮・干潮が約6時間の時差で交互に訪れる特殊な地形だとうずしおクルーズの案内にあります。これにより海面には最大1.5mほどの段差が生じ、複雑な潮流となって、最大約30mに達する渦潮を生み出すとされています。太平洋を横断した蒸気帆船・咸臨丸をモデルに復元した大型遊覧船からは、この渦潮を間近に見ることができ、クルーズは約1時間です。渦潮は春と秋に流れが最も速くなり、10月から11月は「渦潮の旬」と呼ばれます。運航状況はこの秋の催しで確かめてください。

船の上から見た鳴門海峡の渦潮。海面が深くくぼみ、白い波が巻き込んでいます
船の上から見た鳴門海峡の渦潮。海面が深くくぼみ、白い波が巻き込んでいます[4]

北部丘陵に広がる花畑──あわじ花さじき

「あわじ花さじき」は、兵庫県が平成10年4月に淡路島北部丘陵地域の頂上部に設置した公園です。標高298〜235mの、海に向かってなだらかに広がる高原に四季折々の花畑が広がり、面積は約15haと施設の案内にあります。眼下に広がる花畑を楽しめる、極上の見物席として名づけられたと案内されています。10月から11月初旬にかけては、黄色いコスモスとサルビアが咲く畑が秋の案内にあります。

丘の斜面一面に咲くコスモスの花畑
丘の斜面一面に咲くコスモスの花畑[5]

淡路島の秋の味

三つの島の恵みが一皿になる──淡路島牛丼

淡路牛・淡路島たまねぎ・淡路米という三つの淡路島の食材でつくる牛丼です。洲本城下で祭りの歴史を聞いたあとの一皿に選ぶと、島の恵みをまとめて味わう食事になります。

秋に植えて、春に収穫する──淡路島たまねぎ

淡路島たまねぎは秋に植えられ、七ヶ月後の春に収穫を迎えます。温暖な冬の気候のもとでじっくり生育し、栄養を蓄えたたまねぎは、煮ても焼いても生でも食べられる島の味覚を代表する野菜と案内されています。畑を見かけるなら、収穫前の秋から冬にかけての時期です。

海の幸は季節で変わる──生しらす・鱧・とらふぐ

淡路島の生しらすは、水揚げされたしらすのうち最高鮮度の「きれいもん」だけを使い、その量はわずか2%程度と案内されています。毎年4月下旬から11月下旬までの季節限定の味で、渦潮の旬に合わせた旅なら間に合う時期です。鱧(ハモ)は、湯引きや天ぷらのほか、鱧とたまねぎを合わせた「はもすき」で親しまれています。冬に近づくと、3年かけて育てる淡路島3年とらふぐが旬を迎えます。島の素材にこだわった淡路島バーガーも、島の味を手軽に試す一品として案内されています。

過ごし方:北から南へ、二日の旅

1日目は淡路島北部から。伊弉諾神宮で国生み神話にふれ、あわじ花さじきで花畑を歩きます。午後は洲本市へ移動し、総石垣に築き直された洲本城跡と、だんじり祭りの起源に触れます。夜は洲本温泉に泊まります。

2日目は南あわじ市の福良へ。咸臨丸をモデルにした遊覧船で、渦潮を間近に見ます。渦潮は春と秋に流れが最も速くなり、10月から11月は「渦潮の旬」と呼ばれる時期です。帰りに淡路島牛丼やたまねぎなど、島の味を選びます。

授与所の受付時間や渦潮クルーズの運航状況は、下の表とこの秋の催しで確かめてください。

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この旅の続きを、どこに泊まる?

洲本市には宿が集まっているので、1日目の終点にも、2日目に南あわじ市へ向かう日の起点にもなります。

この秋の催し

日程は出典先で最新をご確認ください。

9月15日〜11月30日
開催中(2026年)
淡路島オリーヴ収穫体験
【秋限定】国内オリーヴ最適地の1つ淡路島。オリーヴ農家の苦労話やオリーヴオイルと健康の秘密を学ぶ、大自然の中で淡路島オリーヴ収穫体験。催行期間は2026/9/15~2026/11/30。お一人様3000円~。
[6]
9月19日〜11月15日
開催中(2026年)
秋のカーニバル2026
9/19(土)~11/15(日)の間、秋のカーニバルを開催。コスモスの摘み取り体験や秋の野点などがあります。
[7]
10月1日〜11月10日
開催中(2026年)
コスモス畑
10月より11月初旬まで、大面積のコスモス畑が秋を彩る。黄色いコスモスや、サルビアと合わせて、色鮮やかな花畑を楽しめる。
[8]
10月1日〜11月30日
開催中(2026年)
秋のうずしおの旬
春と秋に潮流が最も速くなることから、この時期は「渦潮の旬(うずしおのしゅん)」と呼ばれている。秋晴れの爽やかで心地よい風を感じながら、船上から間近で、最大約30mに達する世界最大級のダイナミックな絶景を体感できるベストシーズンが始まる。
[9]
旅支度と出典(営業時間・料金・アクセス・注意)

営業時間・料金・アクセス

金額・時間は確認日時点のものです。出かける前に出典先でご確認ください。

伊弉諾神宮

営業時間終日参拝可。社務所は8:30~17:00。
2026-09-14確認[1]

兵庫県立公園あわじ花さじき

概要「あわじ花さじき」は花の島にふさわしい花の名所として、兵庫県が平成10年4月から設置。淡路島北部丘陵地域の頂上部、標高298~235mの海に向かってなだらかに広がる高原に四季折々の花畑が広がる(面積約15ha)。明石海峡・大阪湾を背景に花の大パノラマが展開。眼下に広がる花のジュウタンを楽しめる、極上の見物席として命名された。
2026-09-14確認[10]

洲本城跡

料金洲本城跡(上の城)は公園施設かつ史跡となっており、常時無料開放している。
2026-09-14確認[3]

うずしおクルーズ

見どころ幅わずか1.3km、深さ100m以上のV字型に落ち込む鳴門海峡は、隣り合う「播磨灘」と「紀伊水道」の満潮・干潮が約6時間の時差で交互に訪れる特殊な地形。これにより海面には最大1.5mもの滝のような段差が生じ、激しく複雑な潮流となって、最大約30mに達する世界最大級の渦潮を生み出す。
2026-09-14確認[9]

うずしおクルーズ 咸臨丸

概要太平洋を横断した蒸気帆船・咸臨丸をモデルに復元した大型遊覧船。自然の不思議「うずしお」を間近に見ることができる約1時間のクルーズ。
2026-09-17確認[11]

国生みの神話に始まり、蛭子神をなぐさめた人形、水軍の城、そして渦潮の海へ。淡路島は、島のどこを歩いても神話と歴史の続きに出会う場所です。

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情報について

この記事の由来・営業時間・催しは、自治体・観光協会・施設の公開ページを確認して書いています(最終確認 2026-09-17)。訪問して得た感想は書いていません。当サイトはアフィリエイト広告を利用しています。リンク先での予約・購入により当サイトに報酬が入ることがあります。誤りはお問い合わせから。

注

  1. 観光協会 kuniumi-awaji.jp(2026-09-14確認)
  2. 写真:663highland(Wikimedia Commons・CC BY 2.5)・利用条件
  3. 自治体 city.sumoto.lg.jp(2026-09-14確認)
  4. 写真:Hellbuny(Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)・利用条件
  5. 写真:Akas1950(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)・利用条件
  6. 観光協会 awajishima-kanko.jp(2026-09-14確認)
  7. 国の機関 awaji-kaikyopark.kkr.mlit.go.jp(2026-09-17確認)
  8. 施設公式 awajihanasajiki.jp(2026-09-14確認)
  9. 施設公式 uzu-shio.com(2026-09-14確認)
  10. 施設公式 awajihanasajiki.jp(2026-09-14確認)
  11. 観光協会 awajishima-kanko.jp(2026-09-17確認)
  12. 写真:TANAKA Juuyoh (田中十洋)(Wikimedia Commons・CC BY 2.0)・利用条件
  13. 写真:663highland(Wikimedia Commons・CC BY 2.5)・利用条件
  14. 写真:Nikos Kitsakis(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)・利用条件
  15. 写真:degurin(Wikimedia Commons・CC BY 3.0)・利用条件