
誰が湯を見つけたのか。草津温泉の三つの発見伝説から、湯畑と西の河原へ
草津温泉は群馬県の温泉地です。この湯を最初に見つけたのは誰か。草津には日本武尊、行基、源頼朝という三つの発見の伝説が残り、その後も大名や将軍、文人、医学者が湯を求めてやって来ました。湯畑と西の河原を歩きながら、その人たちが残した名前と碑を探す旅です。
基本
所在地 草津温泉は群馬県にあります。
行き方
- 西の河原公園 バスターミナルより徒歩約15分
2026-09-27確認[7]

旅の輪郭
舞台は草津温泉の温泉街です。本編は、湯の発見の伝説と、湯を求めて来た人々の足跡。そのうえで、湯の町のまんなかの湯畑と、西の方にある西の河原公園を歩きます。温泉街に一泊し、1日目は湯畑と碑を、夜と翌朝は西の河原を、と分けると、湯に入る時間も取れます。施設の間の移動時間は、この記事では扱っていません。
湯を見つけた人、湯を求めて来た人
発見の伝説が三つある
草津の湯を最初に見つけた人について、草津温泉観光協会の年表は三つの話を伝えています。大和朝廷の頃、東征から帰る途中の日本武尊が見つけたという話。大和国菅原寺の僧・行基が見つけたという話。そして建久4年(1193)、鎌倉幕府を開いた源頼朝が、三原の荘で巻狩をした折に見つけたという話です。
日本武尊については、湯気の上がる傍らの石に腰を下ろして湯につかったと言われ、その石は後に「御座石」と名づけられたと伝わります。神話の英雄、旅の僧、武家の棟梁。どの話を手がかりにするかで、同じ湯が違う時代の顔を見せる、と考えると、湯の町の歩き方が一つ決まります。
大名が向かい、将軍が運ばせた湯
伝説のあとは、記録に残る人々です。慶長3年(1598)、隠居した前田利家が健康を回復するため、草津へ湯治に向かいました。一行には謡曲師や楽師も含まれていたといいます。
1717年には、八代将軍徳川吉宗が草津の湯を汲み上げて江戸城まで運ばせ、入浴しました。人が湯へ向かうだけでなく、湯のほうが江戸まで運ばれた、ということになります。
句碑と石碑を探す──十返舎一九・小林一茶
江戸の文人も草津を訪ねています。十返舎一九は文政年間に二度草津を訪れ、『上州草津温泉道中・続膝栗毛第十篇』などに描きました。囲山公園沿いの石碑に、その一節が刻まれています。
小林一茶は草津の旅を紀行文『草津道の記』に著しました。「湯けむりに ふすぼりもせぬ 月の貎」の句は、光泉寺の階段下の句碑に刻まれています。湯けむりの中でもくすまない月を詠んだ句を、夜の温泉街で思い出すと考えると、碑を探す時間が旅の予定の一つになります。
湯を世界に紹介した医学者──ベルツ博士顕彰碑
明治11年(1878)、草津温泉を世界に紹介したドイツ人医学者、ベルツ博士が初めて草津を訪れました。草津町は昭和9年、西の河原に博士の顕彰碑を建て、博士の生地ビーティッヒハイム・ビッシンゲン市と姉妹提携を結んでいます。西の河原へ行くなら、湯の流れと一緒にこの碑も探せます。
「草津のかあさま」──M・H・コンウォール・リー女史
草津にゆかりの人物として、観光協会はコンウォール・リー女史の名前も挙げています。1907年(明治40年)に来日し、1916年(大正5年)から草津の湯之沢のハンセン病者のために働いた人で、「草津のかあさま」と呼ばれました。聖バルナバホームの創立者です。湯を求めて来た人々の中には、湯の町で暮らす人のために働いた人もいた、ということを覚えておくと、碑をたどる旅に別の重さが加わります。
次の章では、こうした人々が目指した湯そのものを見に行きます。
いま訪ねる場所:湯畑の湯樋から、西の河原の「鬼」へ
湯の花を採る木の樋──湯畑
湯畑は草津温泉のシンボルで、毎分約4,000リットルの温泉が湧き出す源泉地です。湧いた湯は7本の湯樋を通り、そこで湯の花を採取しながら湯温を下げ、各施設へ配湯されています。湯畑の前では、湯の量よりも、湯樋の本数と、湯がどこへ流れていくかに目を向けると考えると、この町の湯の仕組みが見えてきます。

湯をもむ、時間で入る──湯もみ・伝統湯
草津には江戸時代から、湯を冷ます「湯もみ」と集団で入浴する方法がありました。明治に入ると、湯長の号令で時間を区切って入浴する「伝統湯」が確立されます。
湯治客の唄も、この町で形になりました。明治30年生まれの芸妓「たけじ」(大島たみ)が湯治客の唄を整理して三味線にのせたのが『草津節』の始まりといい、今の原形を作ったのは大正7年に草津を訪れた平井晩村です。湯を冷ます作業と、湯治客の唄。二つを並べて知っておくと、湯畑のまわりで耳にする唄に由来が一つ付きます。
「鬼の泉水」と呼ばれた河原──西の河原公園
西の河原公園は草津温泉の西方にあり、至るところから温泉が湧き出して湯川となって流れています。その景観から鬼が住む場所「鬼の泉水」とも呼ばれ、鬼が出るので大声を出してはならない、という伝承があります。今も「鬼の茶釜」「鬼の相撲場」などの名前が残っています。
湧く湯の多さを「鬼」の仕業と見た人がいた、と考えると、名前の付いた場所を一つずつ探すのが河原の歩き方になります。夜間はライトアップが行われます。公園の中には西の河原露天風呂もあります。
| 営業時間 | 営業時間は4月1日~11月30日が7:00~20:00(最終入館19:30)、12月1日~3月31日が9:00~20:00(最終入館19:30)。 2026-09-14確認[3] |
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| 料金 | 入場料は大人800円、子供400円。障がい者割引は通常料金の半額 2026-09-27確認[4] |
| 営業時間 | 4/1~11/30は7:00~20:00(最終入館は19:30まで)、12/1~3/31は9:00~20:00(最終入館は19:30まで) 2026-09-27確認[4] |
温泉街の玄関口──草津温泉門
草津温泉門は、2023年に完成した草津温泉街の玄関口です。三本の湯樋から毎分600リットルの源泉が流れ落ちる無料の足湯「湯だまり」があり、夜間はライトアップされます。無料駐車場とトイレもあり、車で来るなら、ここから温泉街に入ると考えると旅の始まりが分かりやすくなります。
三つの湯をめぐる手形
「大滝乃湯」「御座之湯」「西の河原露天風呂」の三湯に1回ずつ入れる「ちょいな三湯めぐり手形」は、有効期限がありません。各施設で販売されています。一泊のうちに三つを回りきれなくても、次の草津まで手形を持っておけます。
| 料金 | 「大滝乃湯」「御座之湯」「西の河原露天風呂」の三湯に1回ずつ入浴できる有効期限なしの手形。料金は大人1枚2,100円、子ども1枚1,050円。各施設にて販売されている。 2026-09-14確認[5] |
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群馬の味:おきりこみ
草津の湯の由来と直接つながる味ではありませんが、群馬県の郷土料理におきりこみがあります。麺の生地を麺棒などに巻き、包丁で「切り込み」を入れることから名付けられたと言われています。湯の町を歩いたあと、同じ県の味として選ぶ一品です。
過ごし方:1泊2日で、湯畑の碑から西の河原の朝へ
1日目の午後は、車なら草津温泉門から。足湯「湯だまり」の三本の湯樋を見てから温泉街へ入り、湯畑で7本の湯樋を確かめます。そのあと光泉寺の階段下で一茶の句碑を探し、宿に入って湯につかります。夜は西の河原公園へ。ライトアップの中で「鬼の茶釜」「鬼の相撲場」の名前を探します。
2日目の朝は、西の河原露天風呂に入り、河原のベルツ博士顕彰碑へ。帰る前に、囲山公園沿いで十返舎一九の石碑を探します。三湯の手形を買っておけば、大滝乃湯と御座之湯は次の草津に回せます。
10月に合わせるなら、2026年10月25日に「第13回 草津温泉フォトロゲイニング」があります。草津町内をチームでチェックポイントを巡る大会で、草津町総合体育館が集合・スタート・フィニッシュの会場です。日程はこの秋の催しで確かめてください。
草津温泉で体験・ツアーを探す
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この旅の続きを、どこに泊まる?
湯畑と碑を夕方まで歩き、夜に西の河原へ出るなら、湯畑やバスターミナルに近い宿にすると、外へ出る時間と湯に入る時間を両方取れます。
この秋の催し
日程は出典先で最新をご確認ください。
| 10月25日 2026年の開催予定 | 第13回 草津温泉フォトロゲイニング 草津町内を舞台にチームでチェックポイントを巡るフォトロゲイニング大会。草津町総合体育館を集合・スタート・フィニッシュ会場として、2026年10月25日(日)に開催される(雨天決行・荒天中止)。 [6] |
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旅支度と出典(営業時間・料金・アクセス・注意)
知っておきたいこと
- 西の河原公園バスターミナルより徒歩約15分
2026-09-27確認[7]
営業時間・料金・アクセス
金額・時間は確認日時点のものです。出かける前に出典先でご確認ください。
草津温泉門
| 概要 | 2023年に完成した草津温泉街の玄関口。三本の湯樋から毎分600Lの源泉が流れ落ちる無料の足湯「湯だまり」や夜間ライトアップがあり、無料駐車場(約101台)とトイレも完備されている。 2026-09-14確認[8] |
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西の河原露天風呂
| 営業時間 | 営業時間は4月1日~11月30日が7:00~20:00(最終入館19:30)、12月1日~3月31日が9:00~20:00(最終入館19:30)。 2026-09-14確認[3] |
|---|---|
| 料金 | 入場料は大人800円、子供400円。障がい者割引は通常料金の半額 2026-09-27確認[4] |
| 営業時間 | 4/1~11/30は7:00~20:00(最終入館は19:30まで)、12/1~3/31は9:00~20:00(最終入館は19:30まで) 2026-09-27確認[4] |
西の河原公園
| 見どころ | 草津温泉の西方に位置し、至るところから温泉が湧き出して湯川となって流れる散策スポット。「鬼の茶釜」などの名称が残り、日没から24時00分まで夜間ライトアップが実施される。 2026-09-14確認[7] |
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草津三湯(ちょいな三湯めぐり手形)
| 料金 | 「大滝乃湯」「御座之湯」「西の河原露天風呂」の三湯に1回ずつ入浴できる有効期限なしの手形。料金は大人1枚2,100円、子ども1枚1,050円。各施設にて販売されている。 2026-09-14確認[5] |
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湯畑
| 概要 | 草津温泉のシンボルとして毎分約4,000リットルの温泉が湧出する源泉地。7本の湯樋を通して湯の花を採取し、湯温を下げて各施設へ配湯されている。 2026-09-14確認[9] |
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湯畑(ゆばたけ)
| 概要 | ここは草津温泉のシンボルとして、毎分約4,000リットルもの温泉が、こんこんと湧き出しています。 2026-09-14確認[9] |
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日本武尊、行基、源頼朝。誰が見つけたかは三つの話に分かれても、湯を求めて来た人々の名前は、湯畑のまわりと西の河原に碑として残っています。
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情報について
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注
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