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鹿児島県・霧島

天の逆鉾の峰から、鉾餅の土産へ。霧島神宮をたどる旅

霧島は鹿児島県の旅先です。古事記と日本書紀に、瓊瓊杵尊が天から降りたと記される霊峰・高千穂峰。その頂上には天の逆鉾があり、峰に縁りのある社として霧島神宮が鎮座しています。天孫降臨の話を知ってから神宮に参り、逆鉾にちなむ鉾餅を土産に選ぶ。神話を初めてたどる人のための、霧島の一日です。

基本

所在地 霧島は鹿児島県にあります。

霧島神宮を正面から見る。背後の霊峰・高千穂峰に縁りがあると伝わる社
霧島神宮を正面から見る。背後の霊峰・高千穂峰に縁りがあると伝わる社[1]

旅の輪郭

舞台は霧島神宮と、その背後にそびえる高千穂峰の一帯です。神宮の境内は参拝自由で、年中無休。高千穂河原にはビジターセンターがあり、11月10日の御神火祭もここで行われます。土産と食事は霧島温泉郷の中心にある霧島温泉市場で。坂本龍馬とお龍が傷を癒やした塩浸温泉は、「もう一日足すなら」として後半に分けています。

天孫降臨の峰と、麓の神宮

天の逆鉾が立つ峰──高千穂峰

古事記には「筑紫日向の高千穂の久土流多気に天降ります」、日本書紀には「日向の襲の高千穂に天降ります」とあります。瓊瓊杵尊が降り立ったと記されたその霊峰が、霧島神宮の背後にそびえる高千穂峰とされています。頂上には「天の逆鉾」があると記されています。

峰そのものが神話の舞台だと考えると、神宮の参拝は、社殿の向こうの山を見上げるところから始まります。この逆鉾の名は、あとで土産の菓子にも出てきます。

峰に縁りのある社──霧島神宮

霧島神宮は、遠い神代から縁りのある霊峰高千穂峰に鎮座すると伝えられる社です。延喜式にも「日向国諸県郡霧島神社」と記されています。いまの社殿は、別当寺・華林寺からの失火で全焼したのち、島津家の第21代当主・吉貴の寄進で正徳5年(1715)に建て直されたもの。朱塗りの本殿、拝殿、登廊下、勅使殿、門守神社が並びます。

社殿を見上げたら、それぞれの建物の並びにも目を向けてみてください。境内は参拝自由で、祈願や授与所の受付時間は下の表で確かめられます。

霧島神宮の営業時間・料金
営業時間休業日は年中無休。入場料は無料。
2026-09-14確認[2]
営業時間境内の参拝自由。祈願などの受付および授与所の受付は8時~17時00分。
2026-09-14確認[3]

高天原の水が混じると伝わる小川──御手洗川

神宮の西の岩穴から湧く御手洗川は、11月から4月ごろまではほとんど涸れ、5月ごろから大量の水が魚とともに湧き出すといわれます。天孫降臨のとき、高天原から持ってきた真名井の水が混じっていると伝えられています。11月から4月に訪ねる場合は、水の少ない時期にあたると考えておくとよいでしょう。

竜王の化身が娘になった──大浪池

大浪池には、竜王の化身・お浪の話が伝わります。庄屋夫婦の熱心な願いに感じて、お浪はしばらくの間その娘となっていました。それからこの池を「お浪の池」と呼ぶようになり、いつのまにか「大浪の池」になったと伝わります。神宮の神話とは別に、霧島には土地の人と池にまつわる伝説も残ります。

いま訪ねる場所:御神火を迎える河原

御神火で降臨を迎える──高千穂河原

高千穂河原にはビジターセンターがあります。開いている日なら、ここで一帯の案内を確かめてから歩き出せます。月曜日は休館(休日の場合は翌日)です。

高千穂河原ビジターセンターの営業時間・料金
営業時間営業時間は午前9時~午後5時まで。入館料は無料。休業日は月曜日※休日の場合はその翌日。
2026-09-14確認[2]

2026年は11月10日に、高千穂河原の古宮址の斎場で天孫降臨御神火祭が行われます。瓊瓊杵尊の降臨の道しるべとして御神火を焚いて迎えた故事に由来する祭事で、夕闇が迫るころに採火した火を薪に移し、祈願札や絵馬を焼納します。同じ時刻に高千穂峰の頂上でも斎行され、霧島九面太鼓と霧島神楽も奉納されます。

逆鉾をかたどった鉾餅と、壷の黒酢

霧島神宮の参拝記念菓子が鉾餅です。「天の逆鉾」の古事に由来する神宮の御神饌・鉾餅にかたどったもので、鹿児島特産のさつま芋を原料にしています。さつま芋の口当たりと程よい甘味に、シナモンが加わります。峰の頂上の逆鉾、神宮の御神饌、そして手に取る菓子と、一つの名前が三つの形でつながります。

霧島の味としては、壷づくりの純米黒酢も挙げられています。「アマン壷」と呼ばれる薩摩焼の壷の中で、蒸し米と麹、天然のわき水だけを原料に、一年から三年かけて発酵・熟成させる酢で、江戸時代から同じ製法が守られています。香りとコクを特徴とする霧島茶とあわせて、霧島の大地の恵みとして紹介されています。

霧島温泉郷の中心にある霧島温泉市場には、観光案内所と特産品を扱うみやげ店、食事処が集まります。温泉の蒸気で蒸した卵や野菜もあり、広場には有料の「湯けむりの里・足湯」もあります。

過ごし方:神宮と高千穂河原、温泉郷の一日

午前は霧島神宮へ。社殿を正面から見上げ、背後の高千穂峰を意識しながら、本殿・拝殿・登廊下の並びをたどります。御手洗川もこのときに。

昼から午後は、高千穂河原へ。ビジターセンターで一帯の案内を確かめます。

夕方は霧島温泉市場で土産を選び、蒸し卵や足湯で一日を終えます。11月10日に合わせるなら、夕方は高千穂河原へ戻り、御神火祭に立ち会う日にできます。日程はこの秋の催しで確かめてください。

もう一日足すなら:龍馬とお龍の塩浸温泉

慶応2年3月、寺田屋事件で九死に一生を得た坂本龍馬は、西郷隆盛らのすすめで妻お龍とともに塩浸温泉で傷を癒やしながら霧島に遊びました。これが日本の新婚旅行の始まりと言われています。塩浸温泉は、昔は鶴が傷を癒やしたことから「鶴の湯」とも呼ばれ、のちに川ぶちの岩に塩蠣がついているのを見つけて「塩浸温泉」と呼ぶようになったといわれます。塩浸温泉龍馬公園には、龍馬資料館もあります。

もう一つの湯の話が関平鉱泉です。天保3年(1832)、原田丑太郎という武士が神のお告げを受け、子の伝内と田方川をさかのぼって7日目に、巨大な岩の上から湧く温泉を見つけたと伝わります。神示で見つけたことは、丑太郎自身が建てた碑文にも記されています。

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この旅の続きを、どこに泊まる?

翌朝も神宮から歩き出すなら参道沿いの宿、湯を中心に過ごすなら霧島温泉の宿が起点になります。交通はいずれも宿の案内のままです。

この秋の催し

日程は出典先で最新をご確認ください。

10月1日
終了
斎田抜穂祭
斎田抜穂祭(さいでんぬきほさい)。
[4]
11月10日
2026年の開催予定
天孫降臨御神火祭
霧島神宮の御祭神ニニギノミコトの天孫降臨の道しるべとして、御神火を焚いてお迎えした故事に由来する祭事。高千穂河原古宮址の斎場において夕闇迫る頃採火した御神火を薪に点火し祈願札、絵馬が焼納される。同時刻に高千穂の峰の頂上でも斎行され、霧島九面太鼓、霧島神楽の奉納もある。
[5]
旅支度と出典(営業時間・料金・アクセス・注意)

営業時間・料金・アクセス

金額・時間は確認日時点のものです。出かける前に出典先でご確認ください。

霧島神宮

営業時間休業日は年中無休。入場料は無料。
2026-09-14確認[2]
営業時間境内の参拝自由。祈願などの受付および授与所の受付は8時~17時00分。
2026-09-14確認[3]

高千穂河原ビジターセンター

営業時間営業時間は午前9時~午後5時まで。入館料は無料。休業日は月曜日※休日の場合はその翌日。
2026-09-14確認[2]

霧島温泉市場

概要霧島温泉郷の中心にあり、観光案内所のほか特産品を扱うみやげ店と食事処が集まったスポット。温泉の蒸気で蒸した卵や野菜があり、広場には有料の「湯けむりの里・足湯」(40~45度・含硫黄ナトリウム塩化物泉)もある。
2026-09-14確認[6]

峰の頂上の天の逆鉾、麓の神宮の御神饌、そして参拝記念の菓子。霧島では、神話に出てくる一本の鉾が、土産の名前にまで届いています。

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情報について

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注

  1. 写真:MaedaAkihiko(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)・利用条件
  2. 自治体 city-kirishima.jp(2026-09-14確認)
  3. 施設公式 kirishimajingu.or.jp(2026-09-14確認)
  4. 施設公式 kirishimajingu.or.jp(2026-09-14確認)
  5. 観光協会 kagoshima-kankou.com(2026-09-14確認)
  6. 観光協会 kagoshima-kankou.com(2026-09-14確認)
  7. 写真:TANAKA Juuyoh (田中十洋)(Wikimedia Commons・CC BY 2.0)・利用条件
  8. 写真:MaedaAkihiko(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)・利用条件
  9. 写真:663highland(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)・利用条件
  10. 写真:At by At(Wikimedia Commons・CC BY-SA 3.0)・利用条件
  11. 写真:Σ64(Wikimedia Commons・CC BY 4.0)・利用条件
  12. 写真:Madame(Wikimedia Commons・CC BY-SA 4.0)・利用条件